マンションを売却するなら、より高く、より早く売りたいと考えるものですよね。しかし、戦略なく漫然と売却活動を進めても、思ったようにマンション売却が進まないというケースも少なくありません。なぜなら、マンション売却を有利に進めるにはコツがあるからです。今回の記事ではマンション売却を検討中の方に向けて、より高く、より早く売るために知っておきたいコツと準備についてご紹介します。
マンション売却のコツ~事前準備~
マンション売却を始める前に、事前に考えておきたいこと、準備しておきたいことについてご説明します。
時期を選ぶ
売却のスケジュール感を確認しましょう。売却の想定時期をいつにするのかを決めることで、逆算して準備を進めていくことができます。
買い替えなどマンションの売却収入を何かの購入資金に充てるといった制限がない場合は、売却の想定時期をいつにするのかを検討する際、「売れる時期」を選ぶと早く売れる可能性が高まります。マンションは秋から冬の間が売れやすい時期となります。これは次のシーズンの進学、入学、異動などに合わせて、新居を探そうとする動きが高まるからといわれています。
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実績のある不動産業者を選ぶ
不動産業者は、どこでも同じではありません。取り扱う物件やエリアに得意、不得意があります。複数の不動産業者にマンションの査定依頼を行い、納得のいく説明や根拠とともに査定価格を示してくれる不動産業者を選びましょう。
なお、査定依頼は机上査定(不動産業者の持つデータから大まかな価格査定を行う方法)と訪問査定(実際に物件を訪問して価格査定を行う方法)があります。机上査定で信頼できる不動産業者を見極めて、さらにその中から日程を合わせて訪問査定を行ってもらうとなると時間を要します。余裕を持ったスケジュールで不動産業者を選ぶことにより、足元を見られることも回避できます。
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適切な媒介契約の類型を選ぶ
売却を不動産業者に依頼する際、媒介契約を締結します。媒介契約は「一般媒介」、「専任媒介」、「専属専任媒介」の3類型があります。
「一般媒介」の場合、複数の不動産業者に売却依頼をすることができます。しかし売買契約の締結に至らなければ、不動産業者は報酬を得られないため積極的な売却活動をしてもらえない可能性もあります。そのため信頼できる不動産業者と「専任媒介」、「専属専任媒介」を締結し、積極的な売却活動を進めてもらえるようにしておく方が望ましいでしょう。
マンション売却のコツ~売却スタート後~
信頼できる不動産業者を見極めて、売却をスタートした後にも考えておきたいコツがありますのでご紹介します。
内覧準備
マンション売却をスタートしてから、内覧を希望する方が現れるまでに内覧準備を進めましょう。可能ならば、生活感がない方が望ましいので、家財や家具などが一切ない状態が理想です。
しかし、居住中のマンションを売却する際、家財や家具などが一切ない状況を作るのが難しいケースもあるでしょう。その場合でも、ゆくゆくはマンション引き渡しの際に、引っ越しに付随して、不用品処分も行うことになります。早い段階から少しずつ断捨離を進めておき、清掃および整理整頓を心がけて、内覧希望者の印象向上に努めましょう。
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不動産業者の見極め、変更
信頼できる不動産業者を見極めて媒介契約を締結しても、なかなか購入希望者が現れないケースもあるでしょう。
表:媒介契約による違い
先ほどご紹介した「専任媒介」、「専属専任媒介」は、売却状況についての報告義務が課せられています。その連絡の頻度や内容について都度記録をしておき、思ったように売却活動を進めてもらえていないという感覚を得たときには、不動産業者の変更も視野に入れておく必要があるでしょう。その他にも、別途費用が必要となりますが、特別に広告を打ってほしいと不動産業者に依頼をするのも一案です。
不動産業者任せにして、漫然とマンション売却を進めるのではなく、主体的に売却状況や不動産業者を見極めて、売り主として必要な行動をしていくことも、マンション売却をスムーズに進めていく上で大切なコツであると考えておきましょう。その見極めを行う時期は「専任媒介」、「専属専任媒介」の契約期間の上限である「3カ月」を目安にしておくとわかりやすいでしょう。
より早く売りたい!より高く売りたい!ときのコツ
事前準備、売却スタート後におけるコツに加えて「より早く売りたい」「より高く売りたい」と考える場合には、以下のような点に目を向けてみましょう。
早く売りたい
不動産業者も自社で集合広告やネット掲載などで広く買い主を募ります。しかし、より目立つように広告を行ってもらえば、物件の認知が広がりますので、購入検討者の目に付きやすくなり、売却時期を早められる可能性があります。広告の時期については、所有するマンションと同じ物件内に売り出し物件があるときは避けるなど、不動産業者と相談しながら決めていくとよいでしょう。
また、売却が必要な期日が決まっており、とにかく早くマンションを現金化したいときは、不動産業者による買い取りを検討しましょう。相場価格より下回る売却価格にはなりますが、売却できない不安を解消することができます。
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高く売りたい
高く売りたいと考える場合に限らず、マンションの売却をスタートする際には、不動産業者から示された査定価格よりも、売却価格をやや高い金額で提示してみましょう。
必ずしも査定価格で売れるというわけではなく、需要がマッチすれば高くても買いたいという人は存在します。また、査定価格と同額で売却価格を提示しても、購入検討者から交渉されて値下げに応じることになったというケースもあります。より高く売るための余地を残しておくためにも、売却価格を査定価格よりもやや高い金額で提示しておきましょう。
また、購入検討者のマンションに対するイメージアップも図っておきたいところです。清掃、整理整頓、断捨離はもちろんのこと、ホームステージング(家具やインテリアで演出してイメージアップを図る方法)を施してみましょう。ホームステージングのツールはレンタルできるものもありますので、探してみるとよいでしょう。なおイメージアップを図るために、リフォームを行うことはおすすめしません。購入検討者の趣味と一致するとは限らないからです。さらには売買契約前に行ったリフォームは、譲渡所得税を計算する際の譲渡費用にも含まれないため、税務上も有益になる可能性は低いといえます。
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まとめ
マンションをより高く、より早く売るためには、戦略が必要です。そのためには余裕のあるスケジュールを組み、信頼できる不動産業者と協力しながらマンション売却を進めていく必要があります。
マンション売却を有利に進めていくコツや準備は、実際にマンションを売り出す前段階からあります。まずは、複数の不動産業者に査定の依頼をして、じっくりと信頼できるパートナーを選ぶところから始めていきましょう。そして、そのパートナーと二人三脚で情報の認知を広げるとともに、関心を寄せてくれた購入検討者によいイメージを持ってもらえるように、マンションの清掃なども心がけましょう。
とはいえ、中にはスケジュールに余裕がなく、早く現金化したいというケースもあるでしょう。その際には、買い取りを視野に入れて、賢く売却計画を進めていく方法もあると知っておきたいですね。