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マンション買取

買取保証

2023.06.15
マンションの買取を行う不動産会社には「買取保証」というサービスを行っている会社があります。この記事では、買取保証とは何か知りたい方向けに、買取保証の概要と、買取保証に向いている人・物件、そして買取保証のメリット・デメリットについて解説していきます。 マンション買取保証とは?買取保証の概要と特徴 マンションを売却するために、不動産会社にマンションの買取を依頼する際、会社によっては買取保証サービスを受けられることがあります。はじめに、マンションの買取保証サービスの概要と、その特徴について解説していきます。 買取保証の概要 買取保証とは、一般的な仲介と買取の良い部分を組み合わせたようなサービスです。買取保証について理解するためには、まず一般的な仲介と買取、買取保証のそれぞれの仕組みを確認しておく必要があります。 ・一般的な仲介の仕組み マンション売却を検討する際、もっとも一般的な売却方法が、仲介による売却です。不動産会社による仲介によってマンション購入希望者を募集して、買主が見つかったらマンションを売却するという形となります。 ・一般的な買取の仕組み マンションの買取とは、マンションを売却したい人が、マンションの買取業者(買取を行っている不動産会社)に対して、マンションを売却する売却方法です。 ・買取保証の仕組み 買取保証とは、マンションの買取業者による、仲介と買取を合わせたようなサービスです。買取業者によって実施していないこともあります。 買取保証の流れとしては、まず一定の売却期間を決めて、マンションを仲介によって一般市場で販売します。一定期間が過ぎても売却できなかった場合、その仲介を依頼していた会社によって買取してもらう、という仕組みです。 買取と一般的な仲介との違い 買取と一般的な仲介との主な違いは下記の通りです。 ・売却価格 仲介に比べて、買取の場合はマンションの売却価格が低く、仲介による売却価格の約7〜8割程度が相場といわれています。 ・売却までの早さ 仲介の場合、いつ売却できるかはわかりません。一方、買取の場合はすでに売却先が決まっているので、1カ月程度で売却ができます。 ・仲介手数料 売却の場合、仲介手数料(上限:売却価格×3%+6万円+税)がかかります。 例えば、3,000万円で成約した場合、不動産の取引額は400万円超となりますので、 仲介手数料=3,000万円×3%+6万円=96万円が上限額となります。 ・売却のための清掃やリフォーム 仲介の場合、状況によっては売却のための清掃やリフォームが必要ですが、買取なら不要です。 ・売主の責任 仲介の場合、売却後に何かトラブルが発生した場合、買主から責任を追求される可能性があります。買取であれば、不動産会社が買主なので、売却後に責任追求されることはありません。 ・情報公開するかどうか 仲介の場合、マンション売却の情報は広く公開されます。買取の場合は、売主と買取業者間のやり取りで完結するので、周囲に知られずに売却できます。 関連記事はこちら ▶︎住まなくなったマンションは売却か賃貸かどっちがお得?メリット・デメリットと判断基準を解説 ▶︎不動産売却の「仲介」と「買取」の違いを解説!あなたに合った方法もアドバイスします 買取保証のメリットとデメリット ここからは、買取保証のメリットとデメリットについて解説していきます。 買取保証のメリット 買取保証の主なメリットは、下記の通りです。 ・売りたい期限までに確実に売却可能 買取保証の場合、仲介による売却期間後に、買取が行われることが決まっているため、売りたい期限までに確実に売却できます。 ・一般仲介によって高く売れる可能性がある 買取保証の場合、通常の買取と異なり、仲介による売却期間があります。この間に買主が見つかれば、仲介による売却によって、買取価格よりも高く売却できる可能性があります。 ・売却後のスケジュールが事前に作れる 買取保証の場合、確実に売却できる価格と時期が事前に把握できます。そのため、売却後の引っ越しの段取りや、買い替えのための資金計画などを事前に組み立てることができます。 買取保証のデメリット 買取保証のデメリットは、下記の通りです。 ・買取保証が適用できないマンションもある 買取保証は、不動産会社が個別に行っているサービスであり、会社によって独自の買取保証の基準が決められています。そのため、売却予定のマンションのエリアや状態、条件によっては、買取保証を利用できないケースもあります。 ・業者が真剣に売却活動を行わない可能性がある 不動産会社によっては、真剣に仲介による売却活動を行わない可能性があります。これは仲介による仲介手数料の利益より、自社買取後に再販したほうが利益を見込めるケースの場合にあり得ることです。 買取保証を利用する際は、売主の利益を重視する、実績豊富で誠実な会社を選ぶことが大切です。 マンション買取保証向きの人・物件のポイント ここからは、マンション買取保証に向いている人と物件のポイントについて解説していきます。 売却期限が決まっているが仲介にもチャレンジしたい人 買取保証は、転勤、離婚、相続など、最終的に売却したい期限は決まっているが、ある程度の時間的な猶予があるケースに適しています。うまくいけば、仲介によって高めに売却できる可能性が生まれます。 関連記事はこちら ▶︎離婚時にマンション売却すべき?売却のメリット・デメリットと注意点を紹介 旧耐震など築年数が古いマンション 旧耐震基準とは、1981年5月31日までの建築確認で適用されていた基準で、震度5強の地震に耐えられる基準です。1981年6月1日以降の新耐震基準は、震度6強~震度7の地震に耐えられる基準とされています。 より強い地震に耐えられる新耐震基準のマンションが好まれるため、特に一般の方が買主になる仲介の場合、旧耐震基準のマンションは売りづらいのが現状です。こうした築年数が古いマンションでも、不動産会社による買取保証なら、仲介による売却の可能性を探りつつ、最終的には確実に売却することができます。 事故物件など訳ありのマンション 旧耐震基準のマンション同様、過去に事故が起きた物件なども買い手がなかなかつかず、のちのちトラブルになるケースもあり、売却が困難といわれています。仲介で売却しようとするとどうしてもハードルは高くなりますが、こうした不利な訳あり物件でも、買取保証を利用することで、売却できる可能性は上がります。 まとめ 買取保証は、一般的な仲介と買取の良い部分を組み合わせたようなサービスです。ただし、信用できる会社に依頼することが、買取保証を成功させる第一条件です。確実に売却したいが、売却までに時間的猶予があるケースであれば、活用してみるとよいでしょう。本記事が、買取保証を検討する際の参考になれば幸いです。 監修者:キムラミキ ファイナンシャルプランナー(AFP)宅地建物取引士 社会福祉士 キャリアコンサルタント 日本社会事業大学で社会福祉を学んだ後、外資系保険会社、マンションディベロッパーに在籍後、FPとして独立。現在は、株式会社ラフデッサン 代表取締役として、個人向けライフプラン相談、中小企業の顧問業務をお受けするほか、コラム執筆、セミナー講師、山陰放送ラジオパーソナリティとしても活躍中。