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2022.02.25

iBuyer

不動産売買の悩みや課題を解決!注目のiBuyerとは

住宅の売却を検討しているものの、不動産売買の難しさや手間から二の足を踏んでいるという方は少なくありません。そこで不動産を簡単にスムーズに売却する方法としてAI技術を取り入れたiBuyerという不動産売買のビジネスモデルが今、注目を集めています。この記事では基本的な概要からどんな方に向いているのかまで、iBuyerについて詳しく解説していきます。

iBuyerとは?

「iBuyer」とは、不動産売買ビジネスモデルのひとつで、AIのアルゴリズムを使って不動産の価格を査定し、査定価格で不動産会社が不動産の売主から直接買取る仕組みをいいます。不動産テックが早くから広まったアメリカでは、すでに2014年頃から運用がスタートしました。

 

不動産会社が不動産を買取るサービスは従来からありますが、従来の買取サービスとiBuyerは大きく異なります。従来の買取サービスは、相場よりも安値で不動産会社が買取り、修繕等を施すなど付加価値を付けて、買取価格より高い価格で再販して利益を得る「買取再販」を見込んだビジネスモデルが主流です。

 

一方、iBuyerは不動産会社が不動産市場における適正価格を算出したうえで買取るため、売主にとって従来の買取サービスより高値で売却できる可能性が高いといえます。

 

iBuyerが、不動産の適正価格を算出できるのは、AIを活用しているからです。従来の不動産の価格査定は、不動産会社のデータベースからエリアや築年数、広さ、間取り等が類似する成約データを参考にして、経験をもとに人によって算出されます。ただ、類似しているとはいえ、まったく同じ不動産はないため、細かな価格調整を行う必要があります。また、成約時期は様々なので、市場動向を加味すると、価格調整はより複雑になります。

 

iBuyerでは、膨大な成約データをもとに、エリアや築年数、広さ、間取り等だけでなく、設備や建材等に加えて市場動向も考慮して、AIがより細かく価格調整を行います。そのため、経験といった曖昧な価格査定ではなく、適正価格を算出することができるのです。

 

不動産売買の課題とは?

不動産売買と聞くと、「難しい」、「手間がかかりそう」と考える方は多いでしょう。

 

不動産売買が「難しい」と感じるのは、不動産会社によって査定結果も対応も様々なうえに日常的な取引ではないため、判断基準がわかりにくいといった理由が挙げられます。

 

不動産の売却を検討し複数の不動産会社に価格査定の依頼を行うと、各社の査定価格はバラバラなことがあります。それは各社がそれぞれの不動産成約データを参考にし、さらに個々の経験をもとに算出されるからです。

 

また様々な査定価格に目を通して、一番高く査定をしてくれた会社に売却の依頼をしても、その価格で購入してくれる買主が現れるわけではありません。「査定価格=売却できる価格」ではないからです。査定価格で売却を開始しても、買主が一向に現れず、予定していた時期になっても売却ができないといった事態に陥る可能性もあります。

 

市場に長く売却物件として残ってしまうと買主から足元をみられて値引き交渉をされたり、不動産会社から売却価格の見直しを勧められたりすることもあります。そのような状況になれば、売主としては焦りを感じてしまい、早く売却したいという想いから、市場価格よりも安く売り急いでしまうという可能性もあります。

 

さらに、不動産売買には手間もかかります。購入検討者が現れるたびに、内覧の対応を行わなければなりません。居住中の物件の場合、そのたびに片付けたり、予定を空けたりしておく必要があり、必要なこととわかってはいても煩わしさを感じるときもあるでしょう。

なかには物件の生活感をなくし、より広く見せるために、売却活動中は仮住まいをするケースもあり、いつ売却できるかわからないなか、費用面でも不安がつのる日々を送るといった方もいます。

 

このような不動産売買における売主の悩みや課題を解決してくれるのがiBuyerです。不動産売買をスムーズに行いたいという方にとって、大きな助けとなる可能性を秘めているのです。

 

iBuyerが適しているのはどんな人?

iBuyerは、どのような人に適しているのでしょうか。

 

売り出しにかかる手間を省きたい

不動産売買における課題として「手間がかかる」という点をご説明しましたが、不動産売買にかかる手間を省きたいという方にとって、iBuyerは大きなメリットとなります。

 

例えば、iBuyerを利用すれば、内覧の準備や対応の手間を省くことができます。現在、内覧の手間を省く試みとしてVR技術を活用し、購入検討者が現地に行かなくても物件の内覧ができるようになりましたが、このVR技術による物件内覧が主に実施されているのは、賃貸物件です。購入となると、大きな金額の買い物であるため、VR技術による物件内覧だけではなかなか購入の決断には至らないのが実情です。

 

iBuyerは、不動産会社が直接、買取る仕組みです。そのため、購入検討者が、都度、内覧に訪れることはありません。また、従来の不動産の仲介会社に複数、価格査定を依頼すると、複数の不動産会社が訪問して内覧することになります。しかし、iBuyerの場合、ほぼ1回の訪問査定のための内覧で終わるため、対応の手間も煩わしくありません。

 

早く現金化したい

 

iBuyerは、早く不動産を現金化したいと考える方にも適しています。

 

例えば、買替の場合、新しく購入する不動産の決済スケジュールが決まっています。その決済資金に、現在所有する不動産の売却資金を充てることを予定している場合、売却が思うように進まないと焦ってしまうものです。

 

もちろん、従来の買取サービスを利用することもひとつの方法ですが、不動産会社によって異なる査定価格をもとに、相場の6~8割といった安値で買取を余儀なくされることがあります。この場合、早く現金化できるのはありがたいものの、新しく購入する不動産の資金が不足してしまうといった懸念が生じてしまうのです。

 

その点、iBuyerであれば、相場の6~8割といった曖昧な買取価格ではなく、その不動産の適正価格で、不動産会社が買取ってくれる安心があります。早く、しかも適正価格で売却したい方にとっては、iBuyerは大きなメリットになるといえるでしょう。

 

ただしAIによる価格査定も絶対ではないため、何らかの理由でその不動産に高い関心を寄せる方がいれば、仲介のほうがより高い価格で売却できる可能性もあります。iBuyerの仕組みを理解したうえで、期限を決めて仲介での売却をするなど、柔軟に考えながら活用を検討してみるとよいでしょう。

 

まとめ

デジタル化が遅れているといわれてきた日本の不動産業界にも、不動産テックの波は確実に押し寄せています。iBuyerは、不動産売買の在り方を大きく変え、売主の悩みや課題を解決する一助となり得るビジネスモデルです。不動産売買を検討している方は、新たな選択肢のひとつとして活用をぜひ検討してみてください。

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