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マンション相続したらどう売却する?相続から売却までの流れとポイントを解説

相続

2022.09.09
マンションを相続して売却が必要になったとき、多くの人は経験がなく、どう対処すべきか困惑してしまうケースが大半です。この記事では、マンションを相続する際に、どのように売却すればいいのかわからない人に向けて、マンション相続時の流れ、売却方法、売却時にかかる税金、確定申告について解説します。 マンション相続から売却までの基本的な流れ マンション相続から売却に至るまでには、いくつかのステップがあります。ここではマンション相続から売却までの基本的な流れについてお伝えします。 相続の発生、相続人の確定 ある人(被相続人)が亡くなると、まずは遺言書があるかどうかで相続のやり方が決まります。遺言書があれば、その遺言書の指示内容が優先されます。遺言書がない場合は、被相続人の財産を相続する人(相続人)が誰なのか、何人いるのかを確定する必要があります。 民法において、相続人になる資格がある人は、下記のように決まっています。被相続人の配偶者は必ず相続人となります。配偶者以外は、相続できる順位が決まっています。 ・第1順位:直系卑属(子ども・孫など):配偶者がいれば、配偶者と子どもが相続人です。配偶者がいないなら、子どものみが相続人です。子どもが複数人の場合、子ども全員が相続人になります。子どもも孫もいれば、子どもを優先します。例えば、長男と次男の2人の兄弟が相続人である場合で、長男が亡くなっていて長男の子ども(孫)がいる場合は、次男と長男の子どもが相続人になります。 ・第2順位:被相続人の直系尊属(父母・祖父母など)。父母も祖父母もいるときは、父母の方が優先されます。第2順位の人は、第1順位の人がいないときに相続人になります。つまり、被相続人の子や孫がいる場合は、相続人にはなりません。 ・第3順位:被相続人の兄弟姉妹。その兄弟姉妹が既に死亡しているときは、その人の子どもが相続人となります。第3順位の人は、第1順位と第2順位のいずれの人もいないときに、相続人になります。つまり被相続人の配偶者か、子ども・孫か、父母・祖父母がいる場合、兄弟姉妹は相続人にはなりません。 相続人を確定させるためには、被相続人の出生から死亡に至るまでの戸籍と、相続人全員の戸籍謄本を用意する必要があります。 遺産分割協議・遺産分割協議書の作成 相続人が決まったら、遺産をどのように分けるかの会議である「遺産分割協議」を行います。遺産分割協議の方法はいくつかありますが、節税の視点で決める必要があります。節税のポイントについては記事後半で解説します。 相続の登記(名義変更):名義変更しないと売却できない マンションの所在地を管轄する法務局にて、所有権移転登記(相続登記)を行います。名義変更をせずに、故人の名義のままでマンションを売却することはできません。遺産分割協議によってマンションを相続することが決まった相続人が、相続登記を行います。 不動産会社に売却の仲介または買取を依頼する マンションの相続登記が完了したら、マンションの売買を取り扱っている不動産会社に、売却の仲介を依頼します。不動産の買取を行っている不動産会社に、マンションの買取を依頼することもできます。その場合は、マンションの販売活動をすることなく、スピーディーな売却が可能です。 売買契約 仲介会社とマンション売却のための媒介契約を結んで、販売活動を行います。販売価格の調整や内見対応などを経て、購入希望者(買主)が見つかったら、売買契約を結びます。売買契約の際に売主である相続人に対して買主から手付金(売買金額の5~10%程度が相場)が支払われます。 決済・引き渡し(売却完了) マンションの売買契約完了後、売主と買主双方の都合に合わせて、マンションの引き渡し日を決めます。引き渡し日当日に、売買金額から手付金を差し引いた残金の決済が行われ、所有権移転登記が行われて、マンションの売却完了となります。 マンション相続で注意すべきポイント マンション相続の際に、注意するべきポイントについて解説します。 早めに専門家に相談する 相続税は、被相続人が亡くなった日の翌日から10カ月以内に申告・納付期限があります。相続税の基礎控除額は、「3,000万円+相続人の数×600万円」で計算されます。例えば相続人が1名の場合、相続税の基礎控除額は3,600万円となります。 マンションという不動産に加えて現金など、合わせて基礎控除額以上の遺産がある場合、相続税の支払いが必要になります。マンション売却の件も含め、相続が発生したら、まずは専門家に相談するべきでしょう。 相続登記の手続きを代行できるのは、司法書士か弁護士になります。特に相続で揉めるなどの問題がなければ司法書士、もしも揉める可能性があるならば、弁護士に相談しましょう。相続税の節税、不動産の売却時の特例など、税制面で相談すべき専門家は税理士となります。 節税の視点を持って相続を行う マンションの売却が予定される相続の遺産分割協議の方法は、「換価分割」と「代償分割」という2つのやり方があります。換価分割とは、相続人全員が共同でマンションを相続し、マンション売却後は、決まった分割割合に応じて売却益を分割するという相続方法です。 代償分割は、まず相続人の一人がその人物だけでマンションを相続して売却します。その後、マンションの相続人から、他の相続人に対して、決まった分割割合に応じて売却益を支払うという分割方法です。 一見するとどちらも同じように思えますが、換価分割の場合、相続人それぞれで譲渡所得が発生し、譲渡所得税を支払う必要が出てきます。 一方の代償分割の場合、マンションの相続人がマンションを売却する際、その相続人が被相続人と同居していた場合、3,000万円の特別控除の特例を使用して、譲渡所得税から3,000万円を控除することができるケースがあります。 売却益が控除額以下であれば、この相続人は譲渡所得を支払う必要はなくなります。このように相続方法によって、マンション売却した場合、税を多く支払うなどで損する場合があるため、専門家への相談が必要になります。 相続で確定申告が必要になる可能性がある マンションを相続して確定申告が必要となるケースがあります。相続したマンションを売却して、売却益が出た場合です。この場合、換価分割、大小分割など分割手法に関わらず、譲渡所得が発生するため確定申告が必要です。 もう一つは、家賃収入があるマンションを相続した場合、不動産所得として確定申告が必要です。また、その年の最初から相続が発生した日までは、被相続人に家賃収入が発生していたため、相続人は被相続人の代わりに、その期間の所得を確定申告する必要があります。この確定申告は準確定申告といいます。 信頼できる不動産会社を選ぶ マンションを相続後に売却を行う場合、不動産会社への依頼が必要です。マンションの売買は、やり方次第で売却価格に数百万単位の差額が発生する可能性があるため、信頼できる不動産会社を選ぶ必要があります。 信頼できる不動産会社の条件としては、マンションの売買実績が豊富である、こちらの質問に根拠を持って応答してくれる、こちらの都合に合わせたプラン提案をしてくれるなどがあります。 マンションの売却は仲介か買取の2つの方法がある マンションの売却方法には、仲介と買取の2つがあります。ここでは、仲介と買取それぞれのメリット・デメリットについて解説します。 仲介のメリット・デメリット マンションを売却する方法の一つ目は、不動産会社に売却の仲介を依頼するというやり方です。仲介によるマンション売却のメリット・デメリットは下記の通りです。 <仲介のメリット> ・不動産市場の相場に応じた価格で販売可能 <仲介のデメリット> ・いつ売却できるかはわからない 不動産会社を通じて販売活動を開始しても、いつ売却ができるのかはわかりません。販売開始から半年や1年以上かかっても売却できないこともあります。 ・買主側の都合で売買契約がキャンセルになることがある マンションの販売活動を通じて買主が見つかり、売買契約の締結まで進んでも、買主のローン審査が通らず、売買契約が白紙に戻ることもあります。またそのほかにも、買主側の都合で売買契約がキャンセルになる可能性があります。 買取のメリット・デメリット マンションを売却するもう一つの方法は、買取を行っている不動産会社に、買取を依頼することです。 <買取のメリット> ・スピーディーに、周囲に知られずに売却できる 買取の場合、不動産会社が買主になるため、大々的な販売活動をする必要がなく、周囲に知られずに売却できます。また買取依頼から売却まで、およそ1カ月程度で完了できます。 ・仲介手数料がかからない 仲介手数料は通常「(売買価格×3%+6万円)+税」なので、仲介手数料がかからないのは大きなメリットになります。 ・確実に売却できる 不動産会社が買主になるので、買主側のローン審査もなく、確実に売却できます。相続の場合、売却したい時期が決まっているケースも多いので、相続と買取は相性が良いといえます。 ・マンションに家具などの残置物があってもそのまま売却可能 ・引き渡し猶予がつけられる 通常、マンション売却の決済が完了したら、すぐに引き渡す必要があります。しかし買取の場合、引き渡しまでに猶予を設ける「引き渡し猶予」がつけられます。 <買取のデメリット> ・売却価格が安くなる マンションの状態によっても異なりますが、個人間で売買する価格よりは下がるケースが多くなります。これは、買取業者がリフォームにかかる費用や維持費用と市場の相場から再販価格を逆算し、買取金額を算出するためです。仮に個人で内装をリフォームし付加価値をつけてから売り出すのはなかなか難しいものです。お部屋の状態に不安があり、売却に躊躇されている場合には、多少価格が下がっても買取を検討するのも一つの手でしょう。 ・マンションのエリア・状態によっては、買取不可能な場合もある 迷ったら不動産会社に相談する 相続したマンションを売却する場合、仲介か買取かで迷ったら、不動産会社に気軽に相談してみても良いでしょう。不動産会社によっては、「買取保証付き仲介」という、最初に期限を決めて仲介で販売開始して、期限までに販売できなければ、買取してもらえるサービスもあります。 まとめ マンションを含む不動産の相続は人生で何度も経験するものではありません。そのため、基本を抑えて行動しないと、思わぬ損や失敗が起きやすいといえます。本記事で紹介した内容が、賢く確実なマンション相続と売却のご参考になれば幸いです。
マンション相続時は相続税評価額が重要!基礎知識と計算方法を解説

相続

税金

2022.09.09
マンション相続した際、マンションの正確な評価額を計算するにはさまざまな計算が必要です。この記事では、マンション相続でお困りの方に向けて、相続におけるマンションの評価方法、相続税の計算方法、およびマンション相続時に注意すべき点について解説します。 マンション相続時における評価額の考え方とポイント マンション相続の際、相続対象となるマンションを正しく評価する必要があります。ここでは、相続税評価額の概要と計算方法について解説します。 相続税評価額とは 相続が発生した際、相続税の計算をするために、相続対象となる財産が、全部でいくらあるのかを把握して、最終的な相続税の金額が決まります。相続対象となる現金や不動産など、それぞれの財産の種類ごとに評価する基準があります。 現金1億円の場合、相続税評価額はそのまま1億円になりますが、マンションなどの不動産の場合は、別途計算が必要です。基準に基づいて評価された金額を相続税評価額といい、マンションの相続税を計算する際は、相続税評価額を用いて計算されます。 この相続税評価額は、市場で売買されている時価とは異なります。例えば時価5,000万円のマンションの相続税評価額は、5,000万円ではなく、土地、建物を分けて計算するなど、基準に基づいた計算が必要です。マンションの相続税評価額の具体的な計算方法は記事後半で解説します。 相続税は控除額以上の資産がある場合に支払う 相続税には基礎控除があり、相続税は控除額以上の資産がある場合に支払うことになります。相続税の基礎控除は下記の計算式で計算できます。 ・相続税の基礎控除= 3,000万円+600万円×法定相続人の人数 ※法定相続人とは、民法で定められた財産相続できる人のことです。 例えば、法定相続人が1人の場合、相続税の基礎控除額は下記のように計算されます。 相続税の基礎控除額=3,000万円+600万円×1人=3,600万円 相続が発生する場合、法定相続人は1人以下にはならないので、マンション含む全ての資産が3,600万円以下ならば、相続税の支払いは不要です。相続人が複数の場合は、基礎控除額が増えます。 例えば夫が亡くなって相続が発生し、法定相続人が妻と子ども2人の計3人であった場合、相続税の基礎控除額は下記の通り、4,800万円になります。 相続税の基礎控除額=3,000万円+600万円×3人=4,800万円 この場合、相続対象となる全ての財産が4,800万円以下である場合、相続税の支払いは不要です。 また、配偶者の相続に関しては「配偶者の税額軽減の特例」があり、 1億6,000万円まで、もしくは法定相続分(相続財産の1/2)までは相続税が発生しません。 相続税の計算事例 相続税の計算では、不動産以外にも現金などの資産を全て合計した金額(課税遺産総額)から、控除額を差し引きます。 ・相続税の課税対象額=遺産総額―基礎控除額 相続税の課税対象額が決まったら、相続人ごとに相続税を計算後、最終的な相続税額が決まります。相続税の税率は下記の通りです。 <相続税の税率 早見表> 相続財産に対する法定相続分(財産の取り分)は下記の通り決まっています。 ・配偶者のみの場合:全て ・配偶者と子(直系卑属):配偶者が1/2、子が 1/2を人数で分ける ・配偶者と父母(直系尊属):配偶者が2/3、父母が1/3を人数で分ける ・配偶者と兄弟姉妹(甥・姪):配偶者が3/4、兄弟姉妹が1/4を人数で分ける ※配偶者は常に相続人になり、配偶者以外は相続順位が決まっています。 第1順位は子(直系卑属)、第2順位は父母(直系尊属)、第3順位は兄弟姉妹(甥・姪)です。配偶者と子がいる場合、配偶者と子が相続人になります。第1順位の相続人がいる場合、第2~3順位の人は相続人にはなりません。第2順位の相続人がいる場合、第3順位の人は相続人にはなりません。 例えば相続の対象となる財産が、相続税評価額4,800万円のマンションと、マンション以外の資産が現金200万円であった場合、遺産総額は5,000万円となります。相続人が子ども1人のケースでは、相続税の課税対象額は以下の通り計算されます。 5,000万円―3,600万円(3,000万円+600万円×1人)=1,400万円 相続税の課税対象額が1,400万円の場合、相続税率は15%、控除額は50万円となるため、相続税は下記のようになります。 相続税=1,400万円×15%-50万円(控除額)=160万円 別の計算例として、遺産総額が5,000万円で相続人が妻と子ども2人の計3人のケースでは、相続税は下記の通りとなります。 ①相続税の課税対象額を出す 5,000万円―4,800万円(3,000万円+600万円×3人)=200万円 ②相続人それぞれの法定相続分に応じた課税対象額を計算する 妻:200万円×1/2(配偶者の法定相続分割合)=100万円 子どもA:200万円×1/4(子どもの法定相続分割合)=50万円 子どもB:200万円×1/4(子どもの法定相続分割合)=50万円 ③相続税率をかけて相続税を計算する 妻:100万円×10%=10万円 ※妻は配偶者の税額軽減の特例により、相続税は0円になります。 子どもA:50万円×10%=5万円 子どもB:50万円×10%=5万円 よって、このケースの相続税の総額は10万円(5万円+5万円)です。 実際の相続財産の分割方法が法定相続分で分けた場合と異なるケースでは、法定相続分を用いて相続税総額を算出した後に、実際の取り分に応じて計算して、それぞれの最終的な相続税額が決まります。 マンションの相続税評価額の計算方法 マンションの相続税評価額の計算は、建物と土地の相続税評価額を別々に計算した後、足し合わせることで計算できます。それぞれの計算方法を確認していきましょう。 建物部分の相続税評価額 建物部分の相続税評価額は、固定資産税評価額と同じになります。固定資産税評価額は、市町村から郵送される「固定資産税税明細書」に記載されています。 土地部分の相続税評価額 マンションの土地部分は、マンション全体の土地の評価額を出して、自分の持分割合をかけることで算出できます。 ・土地の相続税評価額=マンションの土地全体面積(㎡)×路線価×持分割合 路線価とは、国が毎年公表する土地の価額のことで、道路ごとに設定されています。路線価は国税庁のHPで確認できます。路線価がない場合、固定資産税評価額に「評価倍率表」の倍率をかけて、相続税評価額を計算します。評価倍率表も国税庁のHPで確認できます。 マンションの相続税評価額の具体的な計算 それでは、マンションの相続税評価額の具体的な計算を行っていきます。あるマンションの固定資産税評価額が500万円、マンションの土地面積が1,100㎡、路線価が60万円、持分割合が1/ 60であった場合、下記の通り計算します。 ①建物部分の相続税評価額=マンションの固定資産税評価額=500万円 ②土地の相続税評価額=1,100㎡×600,000円×1/ 60=1,100万円 ③マンションの相続税評価額=500万円+1,100万円=約1,600万円 このマンションの相続税評価額は1,600万円となります。 マンション相続時に注意すべきポイント 相続では思わぬトラブルから、大きな損失につながることもあります。ここからは、マンション相続時に失敗しないために注意するべきポイントについて解説します。 まずは専門家に相談するべき 相続が発生したら、まずは専門家に相談しましょう。相続手続きは、自分で全て行うこともできますが、特に多くの財産がある場合、複雑な計算や処理を行う必要が発生するため、できれば専門家に依頼した方がよいでしょう。 マンションを含む財産相続に際して、相続税が発生しない場合は、司法書士に依頼して、相続登記を行い名義変更後、マンションを売却あるいは保有する、流れになります。相続税が発生する場合は、複雑な計算が必要になるため、税理士に相談すべきでしょう。もしも相続の分割等でもめる可能性ある場合は、弁護士に相談することをおすすめします。 相続税の申告・納付期限は相続開始後10カ月以内 上述した通り、相続税基礎控除以上の相続財産がある場合は、相続税の支払いが必要です。相続税の支払いは、相続税の申告・納付期限は相続開始後10カ月以内と決まっていて、現金での一括納付が原則となっています。分割納付などの方法もありますが、利息がかかかります。 支払うべき相続税が高額の場合、マンションなどの不動産を申告期限内に売却して相続税を支払う可能性もあります。通常、マンション等不動産の売却には買い手が見つかるまで時間がかかります。 相続税の納付期限が迫っている場合は、すぐに現金化できる不動産会社による買取という方法も検討すべきでしょう。買取であれば、不動産会社への買取依頼から査定額の決定、売買契約から引き渡しまで、およそ1カ月程度で完了することができます。 買取会社によっては、「買取保証付き仲介」という、期限を決めてマンション販売をスタートし、期限までに販売できなければ、買取を頼めるサービスもあります。いずれにしろ相続においては、相続対象の財産の把握や不動産を売却すべきかの判断など、早め早めに動くことが大切です。 マンションは保有するべきか売却するべきか 分割協議の結果にもよりますが、不動産を相続した場合、売却せずに保有する選択肢もあります。保有後、賃貸用マンションとして賃貸に出す場合は、マンションを賃貸業という事業として運用していく意識が必要となります。また、そもそもそのマンション自体に、賃貸のニーズがあるかの調査なども必要になります。 売却せずに保有して賃貸運用の可能性を探ってみたい場合は、知識の豊富な不動産会社に事前に相談しましょう。 まとめ 本記事で解説した通り、マンションの相続から売却までは、マンション含む相続財産の把握、評価額の計算、専門家への依頼、相続方法の選択、マンションの販売活動など、やることがたくさんあります。相続を無事に終えるために、専門家の意見を聞いてやるべき事柄を一つ一つ確実に対応していきましょう。
マンション相続時の名義変更はどうするべき?基礎知識と失敗しない方法を解説

相続

2022.09.09
マンションを相続する際に名義変更をどうするべきか、どのように不動産を取り扱うべきかで頭を抱えている人がたくさんいます。不動産の登記は、普段の生活でやったことがない方が大半なので、悩むのも自然なことです。この記事では、マンション相続時の名義変更に関する基礎知識、流れ、ポイントについてご紹介します。 マンション相続時の名義変更の基礎知識 マンションなど不動産の相続は、人生で何度も経験することではないため、相続に関して戸惑うことも多いと思います。ここでは、マンション相続時の名義変更の基礎知識についてお伝えします。 名義変更とは「所有権移転登記」のこと マンションなど不動産の名義変更といわれる行為は、「所有権移転登記」のことを意味します。所有権移転登記とは、不動産の所有権が、誰から誰に移ったかを法的に明確にするための手続きのことです。また相続が原因で行われる所有権移転登記を「相続登記」と呼びます。 相続の場合、被相続人(故人)の不動産を、相続人が相続することになります。相続人が相続後に売却する場合、故人から相続人への所有権移転登記(名義変更)が必要になります。 以前までは、相続が発生して相続人が所有権を得た後でも、不動産が故人の名義のままで放置している状態でも、罰則はありませんでした。しかし民法と不動産登記法等の改正により、2024年4月1日より、相続登記による名義変更が義務付けられます。改正の内容は下記の通りです。 ・不動産を取得した相続人に対し、その取得を知った日から3年以内に相続登記の申請をすることを義務付ける。 ・正当な理由がないのにその申請を怠ったときは、10万円以下の過料に処することとする。 過去の相続についてもさかのぼって、義務化が適用されることになるため、注意が必要です。 マンション相続時の名義変更は誰がどこでやる? マンション相続時の名義変更は、不動産を引き継ぐことが決まった相続人が行います。相続人が司法書士に代行を依頼することもできます。名義変更の代行ができる専門家は司法書士もしくは弁護士であり、相続上のトラブルなどがない限りは、司法書士に依頼するケースが多いです。 名義変更にかかる費用 不動産移転登記(名義変更)にかかる費用は大きく分けて「登録免許税」、「登記手続きにかかる実費」、司法書士に依頼した場合の「司法書士報酬」の3つです。それぞれの費用相場は下記の通りです。 登録免許税 登録免許税は、不動産登記時にかかる税金です。登記する理由によって税率は異なり、相続の場合、税率は0.4%です。マンションの場合の登録免許税は、下記の手順で計算します。 ①土地の評価額を計算する 土地の評価額=マンション敷地全体の固定資産税評価額×敷地権割合 不動産の固定資産税評価額(土地+建物) ②土地の評価額と建物部分(マンションの専有部分)の評価額を合計して、合計額の1,000円 未満は切り捨てる ③の評価額に0.4%をかけて、100円未満を切り捨てたものが、そのマンションの登録免許税となる。 登記手続きにかかる実費 被相続人の戸籍謄本一式やマンションを相続する人の住民票や印鑑証明書など、各種証明書にかかる費用が発生します。登記手続きにかかる実費は相続方法や相続人の数など、状況によって異なります。 司法書士報酬 司法書士に不動産移転登記を依頼する場合、司法書士報酬が発生します。司法書士報酬は事務所によって、また依頼内容の難度などによって異なりますが、10~20万円程度が相場です。 マンション相続時の名義変更の具体的な流れ ここからは、マンション相続時の名義変更を行う際の具体的な流れについて解説していきます。※マンションを含め、相続対象となる財産は確定している前提での流れとなります。 (1)相続人の確定 相続が発生した場合、遺言状があれば遺言状通りに相続人が決まります。遺言状がない場合、相続人を確定する必要があり、法定相続人による相続となります。 民法において、相続人(法定相続人)になれる資格があるのは、被相続人の配偶者、直系卑属(子どもや孫など)、直系尊属(父母や祖父母など)、兄弟姉妹ですが、相続人となるには条件が定まっています。被相続人の配偶者はどんな場合も必ず相続人になります。 配偶者以外の相続人は、下記の通り、相続の順位が決まっています。 ・第1順位:直系卑属(子どもや孫など):配偶者がいる場合は、配偶者と子どもが相続人になります。配偶者がいない場合、子どもだけが相続人になります。子どもも孫もいるときは、死亡した人により近い世代である子どもを優先します。 ・第2順位:被相続人の直系尊属(父母や祖父母など)。父母も祖父母もいるときは、父母の方が優先されます。第2順位の人は、第1順位の人がいないとき相続人になります。 ・第3順位:被相続人の兄弟姉妹。その兄弟姉妹が既に死亡しているときは、その人の子どもが相続人となります。第3順位の人は、第1順位と第2順位のいずれの人もいないときに、相続人になります。 また相続人であることを証明するために、被相続人の出生から死亡に至るまでの戸籍と、相続人全員の戸籍謄本を用意する必要があります。 (2)遺産分割協議 遺産分割協議とは、被相続人の財産をどのように分割するかを相続人同士で話し合うことです。相続人が一人だけの場合、遺産分割協議と遺産分割協議書の作成は不要です。遺産分割協議のポイントは記事後半で解説します。 (3)遺産分割協議書の作成 遺産分割協議の結果を、遺産分割協議書という書面にします。基本的に遺産分割協議書がないと、マンションなどの不動産の相続登記ができません。ただし、法定相続割合に従って相続人がマンションの持ち分を保つ場合は、遺産分割協議書は不要です。遺産分割協議書には、相続人の全員が署名・押印する必要があります。 (4)相続の登記(名義変更) マンションの所在地を管轄する法務局にて、相続登記を行います。遺言書がある場合は、遺言書が必要書類になります。遺産分割協議が行われた場合、遺産分割協議書によって明記された相続人が、相続したマンションの相続登記を行います。 マンション相続時の名義変更で失敗しないポイント ここまでは相続の基本、相続の流れについて解説してきました。ここでは、マンション相続時の名義変更で失敗しない、損しないポイントについてお伝えします。 節税の視点から相続方法を考える 不動産の相続には、相続人が不動産を共有する「換価分割」と、相続人の一人が不動産を相続して売却して、他の相続人に相当額の取り分を代償金として支払う「代償分割」があります。 相続したマンションを売却する場合、利益が出た場合は、譲渡所得税がかかります。 しかし、被相続人と同居していた相続人の場合、「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」が適用できます。これは、売買後の利益が3,000万円までは控除される、つまり譲渡所得税を支払わずに済む特例です。兄弟3人が相続人だったとして、長男が被相続人と同居していたとします。マンション売却後、2,400万円の利益が出た場合の、それぞれの譲渡所得税について考えてみましょう。 <換価分割の場合> 長男:800万円の譲渡所得だが、3,000万円の特別控除の特例により、譲渡所得税は0円 次男:800万円の譲渡所得のため、800万円×20.315%(長期譲渡所得の税率)≒約162万円 三男:800万円の譲渡所得のため、800万円×20.315%≒約162万円 次男、三男はそれぞれ約162万円の譲渡所得税の支払いが必要となります。 <代償分割の場合> 長男:2,400万円の譲渡所得だが、3,000万円の特別控除の特例により、譲渡所得税は0円 次男、三男:マンション売却の当事者ではないため、譲渡所得税はかからない。 代償分割を選択したため、長男がマンションを相続し、代償金800万円を次男、三男それぞれに渡すことで、譲渡所得税を支払わずに相続することができます。 このように不動産の相続時は、利用できる特例等も考えて相続方法を選択しましょう。 自分でもできるが司法書士に依頼がおすすめ マンション相続の手続きは自分でも行うことができます。自分で行うことで、司法書士報酬を支払わずに済むメリットがあります。しかし、相続に必要な書類をそろえて、申請書を間違いなく記入して提出する必要があり、普段から相続関係の書類を取り扱っていない場合、抜けがあったり、間違いが起こったりする可能性が高くなります。 他の相続人もいる場合、トラブルの種になってしまうことも考えられます。ミスの可能性や時間、手間などを考えると、司法書士に手続きを依頼した方がよいでしょう。 不動産会社に相談するのもよい 相続登記については司法書士の業務範囲ですが、相続のいずれかのタイミングで、不動産会社にマンションの査定と売却を依頼する必要があります。 マンションがいくらで売れるのかの査定、具体的な販売活動は、不動産会社が行う業務です。マンションの相続が決まっている場合は、まず不動産会社に相談してみるのも一つの方法です。不動産会社から相続に強い司法書士を紹介してもらうことも可能です。 まとめ マンション相続の名義変更について、相続登記の基本と流れ、失敗しないポイントをお伝えしてきました。法改正によって相続の名義変更が義務付けられた以上、マンションの相続時に、名義変更は必須となります。マンションの相続が予定されている場合は、登記の専門家である司法書士や、マンション取り扱いの専門家である不動産会社に気軽に相談してみてはいかがでしょうか。
マンションを相続!どんな手続きが必要なの?

相続

2022.09.09
親がマンションを所有しており、将来マンションを相続する予定のある方の中には、どんな手続きが必要になるのか、自分で手続きが可能なのか、不安に感じている方もいるでしょう。今回の記事では、マンションの相続予定がある方に向けて、相続時に必要な手続きにはどのようなものがあるかについてご説明するとともに、相談できる窓口についてもご紹介します。 相続税の申告手続き 相続が発生すると、相続税の申告手続きが必要になります。その手続きの概要についてご説明します。 遺言書の確認 相続が発生した際、遺言書があるかどうかを確認します。遺言書には、主に自筆証書遺言と公正証書遺言の2つがあります。自筆証書遺言は、被相続人(亡くなった方)が生前に自ら作成し保管するもので、公正証書遺言は公証役場で証人の立会いの下で作成されるものです。いずれも法的拘束力を有していますが、自筆証書遺言は、内容の改ざんや破棄を防ぐため、開封に際して、家庭裁判所での検認手続き※が必要になる点には注意が必要です。 ※検認手続き 家庭裁判所に検認手続きの申立後、期日に家庭裁判所に、相続人が会して内容確認を行います。その後、家庭裁判所から「検認済証明書」が発行されてから、遺言書として有効となります。なお、2020年7月10日から自筆証書遺言書保管制度(法務局に自筆証書遺言を預かってもらう制度)がスタートしており、この制度を利用する場合は家庭裁判所の検認手続きは不要となります。 相続人と相続財産の確認 被相続人が産まれてから亡くなるまでの戸籍謄本を取得して、相続人の確定を行います。また、同時に被相続人が所有している財産を確認して、相続財産の把握をします。資産の種類によっては、非課税枠が設定されていたり、評価方法が決められていたりするものもありますので、個々の相続財産の評価額を算出して、相続財産の総額を求めます。 相続税の申告 相続人と相続財産が確定したら、遺産分割協議を行います。遺言がある場合には、その内容に従って遺産分割を行うのが原則です。ただし、相続人全員が遺言書の内容と異なる遺産分割に同意する場合には、その限りではありません。遺言書がない場合には、相続人間で話し合いを行い、遺産分割の内容を決定し、遺産分割協議書を作成します。その内容に従い、相続発生から10カ月以内に、相続税を計算した上で申告および納付を行います。 不動産の名義変更手続き 相続財産にマンションなどの不動産が含まれる場合には、不動産の名義変更手続きが必要となります。 相続に伴う名義変更 相続に伴う不動産の名義変更の手続きは、不動産登記簿の所有権移転登記を指しており、法務局で行います。登記申請書に必要書類を添付して、登録免許税を納付して手続きを行います。なお、相続に伴う所有権移転登記に必要な書類は、登録免許税の計算に必要な固定資産税評価証明書のほか、遺言書の有無によって以下のような書類が必要になります。 【遺言書があり、その内容に従い相続したとき】 ・戸籍謄本 被相続人の死亡時の戸籍と、相続人(不動産を相続する者)の現在の戸籍 被相続人と相続人の関係がわかる戸籍 ・相続人(不動産を相続する者)の住民票または戸籍附票 ・被相続人の除票または戸籍附票 ・遺言書 法務局で保管されていない自筆証書遺言の場合には、検認済証明書が必要 【遺言書がなく遺産分割協議により相続したとき】 ・戸籍謄本 被相続人の死亡時の戸籍と、相続人全員(・・)の現在の戸籍 被相続人と相続人全員(・・)の関係がわかる戸籍 ・相続人(不動産を相続する者)の住民票または戸籍附票 ・被相続人の除票 ・遺産分割協議書 ・相続人全員の印鑑証明書 名義変更の際の注意点 所有権移転登記は義務ではなく、登記の期限もありません。そのため、所有権移転登記が行われていない場合もあり、不動産登記簿上の名義人が被相続人の何代も前の親族のままになっているというケースもあります。 名義変更をしようと思っても、改めて多数の相続人に該当する方と全員で遺産分割協議をする必要があります。そのための連絡調整だけでなく、さまざまな書類をそろえる必要があり、協議には多大な労力を要します。 不動産登記簿上の名義人を変更しなくても、そのまま親族が居住するなどの利用だけであれば問題ありません。しかし、売却や融資を受けるための担保提示には、本来の名義人と不動産登記簿上の名義人が一致している必要があり、実行に移せない可能性があります。 相続が発生してから、その状況を知って慌てることがないように、相続予定の不動産について不動産登記簿上の名義人を確認しておくことが望ましいでしょう。 手続きについての相談窓口 マンションをはじめとして、相続に伴う手続きは、すでに触れた通りさまざまなものがあります。その全てを一人で行うことに不安がある場合には、専門家に相談するのも一案です。それぞれの手続きの相談窓口をご紹介します。 相続税の申告手続き 相続税の申告手続きは、「遺産分割」の段階と「相続税の申告」の段階によって相談先が異なります。 遺産分割について 遺産分割の相談といっても、基本的な考え方を相談したい場合と、相続人の間で話し合いがまとまらず相談したい場合とに分かれます。基本的な考え方を相談したい場合には、弁護士のみならず、行政書士や司法書士、ファイナンシャルプランナーなどに相談することもできます。ただし、相続人の間で話し合いがまとまらない場合には、最終的に調停や訴訟に発展する可能性もあるため弁護士に相談されるとよいでしょう。 相続が発生してからでは、対策も限られてしまうため、相続が発生する前に知人友人から、相続問題に強い専門家の紹介を受けて、あらかじめ相談をしておくと事前対策を講じる時間を持つことができます。 相続税の申告について 相続税の申告について書式等の簡易的な質問であれば、税務署で相談に乗ってもらえます。また、マンションなどの不動産を売却して、その収益を遺産分割することも視野に入れている場合には、不動産会社に査定依頼を行い、売却についての相談をしてみるとよいでしょう。 より具体的、詳細な相続税の計算、相続財産の調査や評価について相談したい場合には、税理士に相談をされるとよいでしょう。可能であれば、相続税を専門としている税理士に相談するのが望ましいです。 名義変更手続き マンションなど不動産の名義変更手続きについて書式等の簡易的な質問であれば、法務局で相談に乗ってもらえます。相続人への連絡調整や添付書類の収集なども依頼を検討する際には、司法書士に相談するとよいでしょう。 まとめ 相続手続きと一口にいっても、遺言書の確認や遺産分割協議、相続税の計算および申告納付、不動産の名義人変更など、多岐にわたります。相続税の申告期限は相続発生から10カ月と決められています。特に仕事を持っている人にとっては、相続手続きにあてる時間も限られますので、10カ月という期間は長いようでいて、あっという間に期限が到来するものです。相続が発生してから慌ただしく手続きに取りかかると、誤った判断を下しかねません。あらかじめ専門家に相談をしておき、いざというときにスムーズに動ける準備をしておきましょう。
マンションを相続したら、相続税はいくらかかるの?

相続

税金

2022.09.09
将来的に親が所有しているマンションを相続する方の中には、どれくらい税金がかかるのか不安に思っている方もいらっしゃるでしょう。今回の記事では、マンションを相続予定の方に向けて、相続税の計算方法およびその他にかかるお金についてご説明します。マンションの相続に際して、注意すべきは相続税のことだけではありません。相続してから慌てないように、マンションを相続する際の注意点についてもお伝えします。 相続税の計算方法 相続税は、個別の相続財産ごとに計算されるわけではありません。相続財産全体を把握した上で、以下の相続税の計算方法の手順に従って相続税が課税されます。 相続財産の総額計算 被相続人(亡くなった方)が所有していた相続財産の総額を計算します。財産の種類によっては、評価方法が決められていたり、非課税枠が設定されていたりする場合もあります。 マンションの相続税評価 マンションのような不動産は、建物と土地に分けて相続税評価額を求めます。マンションの建物部分は、固定資産税評価額と同額です。市町村の固定資産税窓口で確認できます。 一方、マンションの土地部分は、マンション全体の土地の相続税評価額に、持分割合を乗じて算出します。路線価のあるエリアであれば路線価方式、路線価のないエリアであれば倍率方式でマンションの敷地全体の相続税評価額を求めた後、マンションの契約書または登記簿謄本等に記載のある持分割合を乗じて求めることができます。 建物部分と土地部分の相続税評価額を合計したものが、マンションの相続税評価額になります。ご自身で確認するのが難しい場合には、不動産会社に相談してみるとよいでしょう。 法定相続人を確定し、基礎控除額を計算 被相続人が産まれてから亡くなる(事前に調べる場合は現在)までの戸籍謄本を取得して、法定相続人を確定します。法定相続人が確定すると、基礎控除額を次の計算式で算出できます。 基礎控除額=3000万円+600万円×法定相続人 相続税額の総額を計算 相続財産の総額から基礎控除額を差し引いた金額(課税標準)を、いったん各法定相続人の法定相続分に応じて按分します。その按分した相続財産額に応じた税率を乗じて、相続税を算出して、合計します(相続税額の総額)。 各法定相続人の相続税額を計算 相続税額の総額を実際の相続財産分与に応じて按分し、各相続人が納税する納税額を算出します。 マンションを相続すると必要になるお金 マンションを相続して所有する場合、必要になるお金は相続税だけではありません。以下のようなお金が必要になります。「相続したものの、利用予定もなくお金だけが出ていく」という状態を回避するためにも、マンションを相続した後にどのように利用するか、売却も含めた検討を早めに家族間で話し合っておきましょう。 登録免許税 マンションを相続して所有する場合には、法務局でマンションの名義人変更の手続きが必要になります。その手続きに際して、登録免許税を納めます。相続の際の登録免許税は、以下の算式で求めます。 登録免許税額=固定資産税評価額×0.004 固定資産税 毎年1月1日時点における不動産等の固定資産の所有者に対して課税される税金です。マンションを相続すると、マンションの所有者となり、固定資産税の納付義務が生じます。 管理費および修繕積立金 マンションは、管理費と修繕積立金が毎月必要になります。例えば月々の支払いは1~2万円だとしても、年間で考えると20万前後の出費となります。大規模修繕が実施される際には、月々の修繕積立金とは別に、数十万から数百万円の追加徴収が行われるなど、マンション相続のタイミングで大規模修繕が重なってしまった場合には、思わぬ出費がかさむこともあります。 マンションを相続する際の注意点 マンションの相続にかかる相続税について注目するばかりに、マンションを相続してから「こんなはずではなかった」と慌てないようにするため、マンションを相続する際の注意点についてお伝えします。 名義人が被相続人になっているか 相続が発生する前に、相続予定のマンションの登記簿を取得して、名義人を確認してみましょう。所有権移転登記は義務ではありませんし、期限も設けられていません。そのため、場合によっては被相続人に名義変更されていない状態になっている可能性もあります。そのような状態である場合、手続きが煩雑になりますし、放置してしまうと処分(売却等)も難しくなります。念のため、相続発生前にあらかじめ登記簿を確認し、名義人が被相続人になっていない場合は、司法書士等に相談しましょう。 共有名義はできる限り避ける マンションは、現金のように簡単に分割できる種類の財産ではありません。そのため、財産分与についての話し合いがまとまらない際に、「とりあえず共有名義」にしておこうという結論になりがちです。親子、兄弟姉妹のような家族間で共有しているだけの間は、トラブルも起きにくいかもしれません。 しかし、共有者の中からマンションを処分(売却等)したいという声が上がった時などに意見が一致しない可能性もあります。また、共有者が亡くなった後、その共有持分を子や孫などが共有で相続する状況が続けば、共有者の数はさらに増えます。その結果、マンションの処分等を行いたいと思っても、顔も知らない親族等の総意を得る必要が生じる可能性もあり、実行は極めて困難になります。 このような事態が想定されることから、共有は「問題の先送り」と称されることもあります。共有名義はできる限り避け、財産分与の話し合いを行うように心がけましょう。 相続後の利用見通し マンションの相続が発生する可能性がある場合には、時間をかけて家族間で利用の見通しについて、話し合いを持ちましょう。居住予定がないのに相続しても、先にご説明した管理費や修繕積立金等が必要になります。賃貸に出すのであれば、入居者の満足度を維持するために管理も必要になりますし、定期的な修繕も必要になります。話し合いがまとまらないからといって、共有にすれば将来、マンションが処分もできない塩漬け状態になる可能性もあります。話し合いがまとまらない場合には、マンションを売却して得られた収益を分割する選択肢(換価分割)を視野に入れて、マンションの査定依頼を行っておくのも一案です。 ※換価分割 換価分割とは、相続財産を売却して生じた収益を遺産分割する方法をいいます。仲介手数料などの諸費用がかかる分、財産価格の目減りが生じる点がデメリットになります。マンションなど遺産分割しづらい資産を、現預金などの遺産しやすい資産に変えることができる点が最大のメリットといえます。 まとめ 人が亡くなると、親族、知人友人への連絡および対応、葬儀準備や法要、遺品整理など、さまざまなやりとりに追われます。しかし、相続税の申告期限は相続発生から10カ月と決められています。故人への悲しみに暮れている間もないほどの忙しさの中、慌てて相続について考え始めていては、焦る気持ちから誤った判断もしかねません。「まだ相続は先のこと」と考えずに、いざという時にスムーズに手続きを行えるように、あらかじめできることから考え始めてみませんか?
不動産売却の流れを徹底解説!初心者が損しないためのポイントもお伝えします

マンション売却

2022.08.09
マンションの売却は人生に何度も経験することではないため、売却に関する知識や経験が不足していても当然です。マンションの売却は、一つ間違えると数百万円単位の損失やトラブルにつながるため注意が必要です。この記事では、不動産を売却しようと思ってから、売却に至るまでの流れと注意したいポイントについて解説します。 マンション売却の基本的な流れ マンションを売却するまでには、決まったステップがあります。ここからは、マンション売却の基本的な流れについて解説します。 複数の不動産会社へ査定を依頼する マンション売却の第一歩は、自身の所有するマンションの査定を、不動産会社に依頼することです。売却するエリアや間取りなどの不動産情報を不動産会社に伝えると、査定の結果が送られてきます。複数の会社に査定を依頼してもよいですが、多くの営業電話がかかってくるデメリットもあります。 その点、買取を専門とする業者であれば、その買取業者1社の対応で完結するメリットがあります。買取については記事後半で詳しく解説します。 不動産会社の査定結果が出る 不動産会社から、売却予定のマンションの査定結果が送られてきます。媒介契約を取りたいがために、わざと相場より高めの査定価格を提示してくる業者もいるので注意が必要です。 査定結果に対しては、必ず査定の根拠を質問しましょう。こちらの質問に対して、あいまいな返事でごまかそうとする不動産会社には、売却を依頼するべきではありません。 不動産会社を選定して媒介契約を結ぶ 査定してくれた不動産会社の中から、マンション売却を依頼する不動産会社を選び、媒介契約を結びます。媒介と仲介は同じ意味です。媒介契約の種類は一般媒介、専任媒介、専属専任媒介の3種があります。 不動産会社を選ぶポイント媒介契約の詳細については、後半で詳しくお伝えします。 マンションの販売活動と内見対応 仲介を依頼する不動産会社が決まったら、マンションの販売活動が開始されます。マンションの販売活動は、全ての不動産会社が確認できるネットワークシステムであるレインズへの登録、不動産売買の各種ポータルサイトへの登録などの広告活動、内見希望者の対応などがあります。 売却予定のマンションに居住中の販売活動であれば、不動産仲介を依頼した会社の担当者とともに内見の対応をします。すでに空室であれば、立ち会わなくても担当者が対応してくれます。 売買契約 購入希望者は、購入の意思表示をする書類である買付証明書を売主に提出します。売主、買主(購入希望者)双方が価格面、条件面で同意したら、売買契約を交わします。売買契約時に、買主は売主に対して手付金を支払います。手付金は法的に決まった金額はありませんので、売主と買主が納得した金額で設定できます。 決済・引き渡し 不動産売買契約を締結後、売主と買主双方の、都合のよい日に残金の決済とマンションの引き渡しが行われます。契約後、買主が住宅ローンを利用する場合は注意が必要です。一般的に買主が住宅ローンを利用する場合、売買契約の内容に「住宅ローン特約」の項目が入ります。住宅ローン特約は、もしもローンの審査が通らなかった場合は、違約金等の負担なしに売買契約を白紙にできる契約です。売買契約が解除されれば、再び買主を探すことになり、時間の浪費となってしまいます。 残金の振り込みが行われて、決済が完了した時点で、鍵の引き渡しが行われ、司法書士が不動産の登記を行う流れになります。決済時に、仲介手数料の支払いや固定資産税の清算金などの費用の清算も同時に行われます。 マンション売却で失敗しないためのポイント マンションの売却は、ちょっとしたことで最終的な売却価格に大きな違いが生まれます。ここからはマンション売却で失敗しないためのポイントについてお伝えします。 信頼できる不動産会社選びが重要 多くの場合、マンションを売却するまでに数カ月はかかり、長丁場になります。その間、担当者にさまざまな質問をぶつけたり、販売状況についてメールや電話でやり取りをしたりします。 やり方次第で数百万円の販売価格の違いが出ることも多いため、信頼できるパートナーとなる不動産会社を選ぶ必要があります。不動産会社を選ぶ基準は、まず会社としてマンションの売却実績が豊富であることが重要です。そして売主とのやり取りにおいてレスポンスがよく、細かい点も気軽に相談できるような担当者であることもポイントになります。 媒介契約は一般媒介、専任媒介、専属専任媒介の3種類 媒介契約には、一般媒介、専任媒介、専属専任媒介の3つの種類があります。 一般媒介は仲介の依頼先を一つの会社に決めずに、複数の会社に仲介を依頼できる契約です。複数の不動産会社に仲介を依頼できる分、販売活動する会社が多くなり、売却できる機会が増えると言えます。 ただし、この複数契約はデメリットにもなります。一般媒介のケースでは不動産会社が販売活動をしても、他の会社が売買契約を結ぶ可能性があり、その場合、販売活動が無駄になり収益がゼロになるため、不動産会社はあまり販売に注力してくれないケースもあります。 また一般媒介の場合、不動産会社は「レインズ」という、全国の不動産会社がアクセスできる不動産情報共有のためのネットワークシステムへの登録義務がないため、依頼した不動産会社以外の会社が買主を見つけてくれる可能性が下がるといったデメリットもあります。 一方、専任媒介と専属専任媒介は、どちらも一つの会社に販売活動を依頼する契約です。専任と専属専任の場合、不動産会社は自社で買主を見つければ、売主と買主双方から手数料を受け取ることができます。また仮に他の会社が買主を見つけても、不動産会社には売主から手数料が入ります。 このため専任媒介は、一般媒介よりも不動産会社が責任を持って取り組んでくれる可能性が高いと言えます。また専任媒介を結んでも、1社だけに販売情報が独占されるわけではありません。専任媒介と専属専任媒介はどちらもレインズへの登録が義務であるため、他の不動産会社へも売却物件の情報が共有されます。 専任と専属専任で契約内容はあまり変わりませんが、専任の場合、自分で買主を見つけても契約違反にならない自由度があるので、専任媒介がおすすめです。 売却にかかる費用 売却にかかる費用には、どのようなものがあるのでしょうか。 不動産仲介手数料 売却にかかる費用として、まずは不動産会社への仲介手数料があります。売買金額が400万円超の場合、仲介手数料は「売却金額×3%+6万円+税」を上限とすることが法律で定められています。仮に売却価格が4,000万円の場合、仲介手数料は「4,000万×3%+6万円+税」で計算して、税込み138.6万円になります。 印紙税 不動産売買の契約書には、規定の金額の収入印紙を貼って印紙税を支払う必要があります。印紙税は売買価格によって定められており、例えば売買価格が500万円超~1,000万円以下なら5,000円、1,000万円超~5,000万円以下の場合は1万円です。 登記費用 マンション売却の際、ローン残債があれば抵当権抹消のための登記費用として、不動産1件につき1,000円の登録免許税がかかります。 またマンション売却の際は一般的に司法書士に登記を依頼するため、司法書士への報酬の支払いが発生します。司法書士報酬は定めがなくケースバイケースですが、相場としてはおよそ2~5万円程度です。 また自宅売却なら引っ越し費用、買主との取り決めによっては引き渡し前のハウスクリーニング費用なども発生する可能性があるため、事前に計算しておく必要があります。 マンション売却を急ぐ場合は買取がおすすめ マンションに限らず、不動産売却の方法は仲介と買取の2つの方法があります。不動産会社に、仲介を依頼して、不動産市場において買主を見つけるのが仲介です。 一方、買取は不動産会社が直接不動産を買取する形式の取引です。買取の場合、買主を見つける必要がないため、スピーディーに不動産を売却できる反面、不動産市場で買主を見つける仲介よりも販売価格は3~4割程度下がる傾向にあります。 ただし、買取には仲介にはない下記のようなメリットも数多くあります。 ・業者直接買取の場合は手数料が不要 仲介の場合は仲介手数料を支払う必要がありますが、買取の場合、手数料はかかりません。 ・現状そのままで売却できて手間がかからない マンションにある家具家電や荷物などの残置物は、そのままの状態で売却できて手間がかかりません。 ・ローンの不安なく確実に売れる 上記の通り、買主がローンを利用する場合、売買契約が白紙になる可能性があります。買取の場合は確実に売却できます。 ・内見などの買主対応をしなくてよい 一般の買主の場合、内見、価格交渉、条件提示などさまざまな対応が求められますが、買取の場合はスムーズに売買取引が成立します。 ・引き渡し猶予がある 買取では、マンション売却後も、一定の期間、引き渡しを遅らせることができる「引き渡し猶予」を設けることができます。 売却のためにさまざまな手間と時間を割く余裕があるのであれば、仲介がおすすめです。なるべく早く不動産を売却したい場合は、上記の通り多くのメリットもある買取も検討してみてよいでしょう。 まとめ 本記事では、マンション売却の基本的な流れと失敗しないためのポイントについて解説しました。マンション売却は、やり方次第で売却金額が数百万円も違ってきます。 損しないためにも、まずは自分の所有するマンションをどのように売却すればよいか、不動産のプロの意見を聞くことをおすすめします。