誰もがマンション売却を失敗することなくスムーズに行いたいと考えるでしょう。しかし、実際には、失敗に終わってしまったと感じている人も多いものです。実は、マンション売却が失敗に終わってしまうのには理由があります。この記事では、マンション売却を検討している方に向けて、マンション売却が失敗してしまう理由をご紹介した上で、マンション売却を成功させるために知っておきたい対策や心構えについてご説明します。
マンション売却でよくある失敗理由
マンション売却が失敗に終わってしまうよくある理由についてご紹介します。
①不動産会社1社だけに任せてしまった
「よく知っている」「大手の不動産会社だから」などの理由で、1社の不動産会社だけに売却の相談や依頼をしてしまったというケースは失敗理由の一つになります。
不動産会社と一口にいっても、売買に強い不動産会社もあれば、賃貸に強い不動産会社もあります。また、得意とするエリアや集客方法にも違いがありますし、それによって蓄積しているデータも異なります。つまり、よく知っている不動産会社や大手の不動産会社だから、必ずしも所有するマンションの売却を得意としているとは限らないのです。マンション売却を不得手とする不動産会社が売却活動に苦戦すれば、当然ながらマンション売却はスムーズに進みません。
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②売り急ぎ過ぎた
売り急ぎ過ぎるのも失敗理由といえます。売り急ぎの様子が見えると、不動産会社だけでなく購入検討者からも足元を見られます。つまり大幅な値下げを要求される可能性があるということです。そうなると、予定していた売却収入を得られない事態にもなりかねません。特に、買い替えにおいて売却収入を購入物件の資金に充当する予定である場合、スケジュールがタイトであるケースが少なくありません。焦って売り急いでしまった結果、「もっと高く売れたかもしれない」と後悔の残るマンション売却になりがちです。
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③売り出しのタイミングが悪かった
売り出しのタイミングを間違えるのも失敗理由の一つです。後段でご説明しますが、マンションを含め、不動産の購入検討者が増える時期は決まっています。それ以外の時期にマンションを売り出しても購入検討者が少ないため、なかなか買主が見つからないという状況に陥りがちです。そのほかにも、同じマンション内で売却物件が出ているときも、その物件の価格に影響を受けることになるため、あまりよいタイミングとはいえません。
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マンション売却を失敗させないための対策
マンション売却が失敗に終わってしまう理由を踏まえた上で、マンション売却を失敗させないための対策についてご説明します。
①複数の不動産会社に査定依頼をする
知名度などで選んだ不動産会社1社だけにマンション売却の相談や依頼をするのではなく、複数の不動産会社に査定依頼を行い、査定価格についての説明を受けましょう。その中から、納得できる査定価格や売却活動の方向性を提示してくれる、信頼できる不動産会社を選ぶことが大切です。
また、売却活動がスタートしても、なかなか契約に至らないときは不動産会社の変更や広告方法の見直しも検討が必要です。この目安は売却スタートから3カ月をめどに考えておくとよいでしょう。
②余裕のあるスケジュールを立てる
マンション売却は、大幅な値下げを避けるためにも余裕のあるスケジュールを立てることが大切です。とはいえ買い替えなどのため、おおよその売却期限が決まっており、タイトなスケジュールにならざるを得ないケースもあるでしょう。その場合には、より積極的に売却活動を不動産会社に進めてもらうために、媒介契約を一般媒介ではなく、専任媒介で契約するのも効果的です。
また売却するマンションの認知を広げるために、追加で広告費用を支払うなど広告戦略を不動産会社と相談されることをおすすめします。より早くマンションを現金化したい場合には、業者買取も視野に入れておくのも一案です。
③需要の高い時期を知る
不動産購入の需要が高まるのは、一般的に新生活が始まる時期の少し前です。具体的には、1~3月にかけて需要が高まります。可能であれば、売却時期をその時期に合わせて、スケジュールを検討することをおすすめします。また、同じマンション内で、売却物件が出ているか否かについても確認しましょう。売却物件があるときには、タイミングをずらすのも一案です。同タイミングで売り出す際には、物件の強みを整理して戦略を不動産会社と相談しておくことも大切です。
マンション売却を失敗させないための心構え
マンション売却を失敗させないためには、売主として以下のような心構えも持っておきましょう。
①マンション売却の流れを知る
マンション売却の流れを知っておきましょう。複数の不動産会社に査定依頼をし、まずは机上査定での査定価格について説明を受けます。納得のいく説明、信頼できる担当者のいる不動産会社での訪問査定を経て、不動産会社と媒介契約を締結します。その不動産会社と売り出し価格を相談し、売却活動をスタートします。
その後も、内覧対応やそのためのマンションの片付け、重要事項説明書や売買契約書の内容検討などさまざまな対応が必要になります。売却スケジュールを検討する際に、売主としてどのような対応が必要なのかをあらかじめ把握しておきましょう。
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②査定価格の意味を知る
査定価格がそのまま成約価格になるとは限りません。買主と金額が折り合わなければ、購入してもらえないからです。そのため複数の不動産会社に査定依頼を行い、一番高い査定価格を出してくれた不動産会社を選択するのが正解とは限りません。納得のいく説明がもらえない不動産会社、高過ぎたり、低過ぎたりする査定価格を出す不動産会社は、避けた方が無難です。
不動産会社の見極めをするためにも、相場観を自分なりにつかんでおく姿勢も大切です。査定依頼をする際には、インターネットの不動産ポータルサイトなどを参考にしながら、同じエリアの条件が近い物件が、どれくらいの価格で売り出されているのかを確認しておくとよいでしょう。
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③不動産会社任せにしない
売主として主体的に、マンション売却に関わる姿勢が大切です。不動産会社に任せきりにするのではなく、販売活動の進捗や今後の進め方についてこまめに連絡を取るよう心掛けておきましょう。また、内見希望が入ったときに備えて、マンションの片付けやホームステージング(家具や照明を設置するなど、売り出しのための演出)の検討をするのも一案です。
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まとめ
マンション売却が失敗に終わってしまうのは、マンション売却についての知識不足と売主としての意識不足に要因があります。マンション売却を成功させるためにも、売主としての意識を持って、不動産会社任せにしないことが大切です。不動産会社は、どこでも同じではありませんし、知名度があるから必ずしも安心とはいえません。
売却を検討するマンションの所在エリアにおいて、売却を得意とする不動産会社のうち、信頼できる不動産会社と二人三脚で売却を進めていく気持ちが肝要です。マンション売却についての基本的な知識を蓄えた上で、余裕を持ったスケジュールを立ててから、マンション売却成功への一歩を踏み出していきましょう。