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2023.06.14

マンション買取

マンション買取は損?注意点、失敗事例、成功させるためのポイントを解説

マンションの売却が思うように進捗せず、マンション買取での売却を検討する方もいらっしゃいます。しかし、「マンション買取で売却をしたら損をするかもしれない」と考えている方も多いのではないでしょうか。この記事では、マンション買取での売却に懸念を抱いている方に向けて、マンション買取の注意点とリスク、またマンション買取で失敗しないためのポイントについて、事例を交えながら解説します。

マンション買取の失敗事例①

事例

マンションの買い替えのため、現在居住しているマンションの売却を進めている。時折、内覧希望者も来るが、なかなか成約に至らず3カ月が経過した。不動産会社を変えることも考えているが、新居となるマンションはすでに契約を終えており、決済時期が迫ってきたのでのんびりとはしていられない。そのような状況に焦っていたところ、「高値買取」をうたう、あるマンション買取業者からマンション買取を持ちかけられたので、買取をお願いしようと考えている。

注意点

不動産会社や買取業者から高値でのマンション買取を持ちかけられると、特に「早く売却したい」と焦っているときには心が揺れてしまうこともあるでしょう。しかし、相場よりも高値での買取をうたう詐欺があるということも知っておきましょう。

悪質な業者の場合、マンション買取の際には、マンションの所有者の情報も取得できるので、マンション所有者になりすましてマンションを転売するケースもあります。その他にも、買取代金として使用できない小切手を渡されるといったケースもあります。

売主が売り急いでいる様子を見て、買取価格の相場価格よりも低い査定価格を提示する不動産業者や買取業者もいます。マンション買取後、高値で転売して売却益を多く出すのが目的です。買取業者の立場としては、保有するリスクや想定外の工事費異様発生、再販価格等を考慮しながら買取価格を決めるため、できるだけ原価を下げたい、という本音もありますが、明らかに相場よりも低い価格を提示する買取業者には注意が必要です。

失敗しないためにはどうすればいいか?

このようなマンションの買取にまつわる詐欺に遭ったり、相場価格よりも低い査定価格を提示する不動産業者や買取業者に言われるがままにされないようにするためには、複数の不動産業者や買取業者にマンションの買取価格の査定依頼を行うとよいでしょう。複数の査定価格を比較し、あまりにも高い、もしくは低い価格を提示した不動産業者や買取業者は避けたほうが無難です。査定価格について、納得のいく根拠を示しながら説明を行ってくれる不動産業者や買取業者を選ぶことが大切です。

マンション買取の失敗事例②

事例

不動産業者に、相続したマンションの売却を依頼していたが、半年経っても成約に至らなかったため、あるマンションの買取業者に買取を依頼した。市場の相場価格を下回る買取価格を提示されたときには迷いもあった。しかし、他のマンション買取業者にお願いしても、どうせ同じくらいの買取価格を提示されるのだろうという諦めも感じていた。

そんな折、依頼していたマンションの買取業者から、今後特にマンションを利用する予定もなく、その中にある不用品についても処分してしまいたいのであれば、早く売却して現金化できたほうがいいのではないかという提案をされ、思い直して買取してもらうことにした。

しかし、その後、請求書が届き、内容を確認するとマンションの中にある家財の処分費用の請求であった。買取業者に連絡をすると、説明をしたとの一点張りで取り合ってもらえなかった。

注意点

不用品処分の費用を不動産業者や買取業者が負担してくれる場合もあります。しかし、全ての不動産業者や買取業者が負担してくれるとは限らないので注意が必要です。むしろ負担してもらえない前提と考え、自ら確認するようにしましょう。なお、不動産会社や買取業者が提示する買取価格は、どこも同じではありません。

失敗しないためにはどうすればいいか?

マンション買取は、不動産業者や買取業者が買主となるので、仲介による売却よりも手間がかかりません。とはいえ、いくら相手が不動産業者や買取業者だからといっても、その契約内容にしっかりと目を通すことが大切です。

別途負担金がある場合には、必ず記載もしくは説明があります。不動産業者や買取業者に丸投げする姿勢が見えると、丁寧な説明を省いてしまう担当者もいるかもしれません。もちろん、いかなる場合でも丁寧に説明を行ってくれる不動産業者や買取業者であるかどうかを見極めることも大事ですが、マンション買取が完了するまで自ら責任を持つ姿勢を意識しましょう。

マンション買取で失敗しないための注意点

事例①、事例②でご紹介したようなマンション買取の失敗に陥らないようにするためにも、注意しておきたいポイントについて、もう少し詳しくご紹介します。

相場を自分でも調べてみる

不動産業者や買取業者に査定依頼をし、提示された査定価格についての判断基準を持つために、自ら周辺類似物件の相場をチェックしてみましょう。不動産情報ポータルサイトで、エリアや立地、間取り、広さ、築年数など条件を入力して、検索をしてみると、概ねどれくらいの価格帯で売られているかを把握することができます。

また、不動産会社のウィンドウに張り出してある物件チラシや新聞折込の不動産の集合広告などの内容に目を通しておくだけでも、周辺類似物件の相場観を知ることができます。

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▶︎マンション買取は売却とどう違う?相場や会社の調べ方・見積もり依頼の方法まで解説!

複数の会社に査定依頼

査定依頼を行う際には、複数の不動産業者や買取業者に依頼しましょう。各業者が提示する査定価格はどこも同じではありません。提示された査定価格の高低だけに注目するのではなく、納得のいく説明を行ってくれるかどうかを見極めることも大切です。複数の不動産業者や買取業者に依頼することで、価格のみならず説明態度や姿勢の比較検討もできるので、信頼性に欠ける不動産業者や買取業者を見極めやすくなります。

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▶︎マンション売却時の不動産会社を選ぶ3つのポイントを徹底解説!

条件や買取費用を確認する

マンションを買取してもらう不動産業者や買取業者を決めるときには、条件や買取にかかる費用などについても確認しましょう。特に仲介での売却に窮していた時期があれば、買取でマンションを現金化できることに安堵する気持ちはわかりますが、その契約内容や諸条件の確認がおろそかになるのは望ましくありません。契約内容や条件面に加えて、買取価格で住宅ローン残債の返済も問題なく行えるのか、自己負担が必要になるのかなど、冷静に考える姿勢を大切にしましょう。

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▶︎マンション買取のデメリットとは?通常の仲介との違いや業者選びのポイントを解説

まとめ

仲介での売却がなかなか進まないときや、買い替えのためにマンション売却の期限が決まっているときなど、マンション買取は早く、確実に売却を行うことができる有効な手段です。しかし、マンション買取に焦りは禁物です。冷静に複数の不動産業者や買取業者の査定価格および態度や姿勢を見極め、売主自らが主体的に動くことにより、マンション売却を成功させましょう。

監修者:キムラミキ

ファイナンシャルプランナー(AFP)宅地建物取引士 社会福祉士 キャリアコンサルタント

日本社会事業大学で社会福祉を学んだ後、外資系保険会社、マンションディベロッパーに在籍後、FPとして独立。現在は、株式会社ラフデッサン 代表取締役として、個人向けライフプラン相談、中小企業の顧問業務をお受けするほか、コラム執筆、セミナー講師、山陰放送ラジオパーソナリティとしても活躍中。

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